今回は、はじめての南アルプス、そして南アルプスの女王と言われる
仙丈ケ岳(3033m)に登ってきました。

南アルプス市長衛荘(旧北沢駒仙小屋)のテン場をベースとして
の山行でした。

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テン泊した長衛荘のテン場。 小屋は改装されてとても綺麗な小屋です。
テン場用のトイレも水洗で清潔でした。

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さて、いきなりですが、翌朝(10/5)の5時30過ぎ、約20分ほど離れた
北沢峠からの登山口に向かって歩く我々です。 
前方に小さく見える青い屋根が北沢峠のバス停。 
昨日はそのバス停からテン場まで歩いて行きました。 
左の建物は公衆トイレ、このトイレもまた水洗で至れりつくせりでした。 
このトイレの脇道が、我々が下山するルートになっています。 
帰りはここに出てくる予定です。

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北沢峠を少し過ぎたところに、大平山荘の看板があります。 
ここから登山道になりますが、すこし長い下りが続きます。

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一旦下ったところにある大平山荘。 
なんとも言えないとてもいい雰囲気の山小屋にぶつかりました。 
煙突の煙のにおいがいい感じでした。

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山小屋の脇道を入ると、樹林帯になりました。

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       今回選んだ道は、樹林帯をとおり薮沢大滝に沿った
       沢道を登りました。

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沢沿いの右の道を歩きます。

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       途中、ガスが出てきましたがさほど濃いガスでもなく
       安全に歩くことができました。

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馬ノ背ヒュッテの全景、朝日が逆光になってうまく撮れてませんが、
この小屋も雰囲気のいい小屋でした。 
大平山荘からここまで2時間45分(休憩含め)我々にとってはCTでした(笑)

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馬の背ヒュッテをとおり過ぎたあたりで行動食をとりました。
その後、丹渓新道の分岐に到着。 左に進路をとります。

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前方にカールが、底の方に仙丈小屋がありますが、すこし見にくいですね(笑)
小屋までは尾根の下に見えるガレ場を歩きますが、その後は小屋の裏から
右側の稜線に取りつきます。

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仙丈小屋。 売店などはもう閉まっていましたが、ここで昼食を摂るために
小屋の方に声掛けして、外のベンチの使用許可をとったところ、ガスや風が
強かったら右の炊事場を使用してもいいとのことでさっそくそこを利用させて
貰いました。ついでにトイレの借用もお願いしたら「どうぞ、どうぞ」と快諾してもらい
本当にありがたかったです。ここも洋式水洗でした。
もちろん使用料は払いましたので(笑)

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ここには必ず使用するさいには声をかけて下さいとの張り紙がしてあります。 
ところがその張り紙を無視して使用すると小屋の方に叱られたとのブログを
時々みましたが、やはり登山者としてはそのへんのマナーが必要なのでしょうね。 

南アルプスの小屋は、厳しいと言われる人もいます。 小屋はだいたいが
予約制、到着時間は厳守。 それが出来なければ自己責任というのも
山の厳しさを教えているのかも知れませんね♪




小屋で早めの昼食を摂って正解でした。 山頂ではガスが発生、
まわりの景色を堪能することもあまりできませんでしたが、山頂にいた
2人組の男性とお話しをしたところ、我々が登りに使った沢道よりも
逆回りで小仙丈ケ岳経由で沢道に降るルートを使用する人が多いと
言われ、そうなんだと改めて思ったのです。 どおりで我々のように登る人より
降りてくる人と出会うのが多い気がました。

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中心から右よりの凸が山頂でした。 早々に山頂より下山、小仙丈ケ岳を
めざします。 ところどこでガスが晴れたりしてましたが周りの景色を
あまり写していませんでした^^:

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小ピークの下を巻きながら小仙丈ケ岳に向かいました。
ガスが時折周りの山にかかって、なんという山かが分かりづらかったですね。

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カール内に見える仙丈小屋。 この小屋から直接こちらに登るルートが
ありますが、我々はお鉢めぐりをしてここまで来ました。

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鞍部に降りて、小さな岩場を登り返します。 

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中心に見える小高いとろが、小仙丈ケ岳です。 それでも標高2855mです。
いま歩いている稜線のピークは2864mあるようです。

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小仙丈ケ岳のピークでワンショット。 休憩含め6時間かかってます。
我々にとってはCTです(笑)

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そして、ここでは中心に見えるのが、北岳(3193m)、その右隣に雲が掛る
間ノ岳(3189.3m)が見えました。

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さらに北岳の稜線を左に目をやると、富士山が見えました。

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さらに、雲の切れ間を狙って、望遠で撮った富士山、もう少し雲がなければ
はっきりとしていたかも知れませんがこれで満足。 山に登って富士山を
撮ることができたのは初めてでした。

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小仙丈岳を後にすれば、あとは急坂を降るだけ。 急坂を降るということは
急坂を登ることになるのですが、よくこんな坂を登れるなと感心する我々でした。
薮沢・小仙丈岳の分岐に到着。 右の北沢峠へと向かいます。

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2合目付近から写した山ですが山名が?

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そして、もう少し続く急坂を下り、はじめに紹介した北沢峠のトイレの脇に出て、
山行終了でした。

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さて、ここで話を遡ります。
ここは伊那市にある戸口台ある仙流荘前のバスターミナル。

じつは、我々は10月3日の19時すぎに我が町を出発し、このターミナルに
着いたのが4日4時半ごろ、それから6時発一番バスを利用して北沢峠へと
向かいました。 ちょうど日曜日ということもあって6時始発のバスに乗る人が
ごらんのとおり。 でもバスが一台ということではなく3~4台の臨時便が
相次いで発車したので乗り遅れはなかったと思います。 
北沢峠まで約50分のバス旅です。

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そして、北沢峠のテン場到着後、テント設営。 
さらに8時前にテン場を出発、甲斐駒ケ岳と向かったのでした。

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はじめて望む南アルプスは、正直不安がありました。
でも、歩いてみると上高地に似た場所もあり、何とかなるかなと不安と
期待が入りまじった気持ちで歩いていました。

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ここ仙水小屋。
他のブログでもこの小屋のことはよく出ていますね。
縄が張ってあって、この小屋泊まり意外の人は休憩も、トイレも使用できないと
張り紙がしてあります。 これを読んでなぜ、休憩もトイレも使用できないと
思われるかもしれませんが、その辺のところは南アルプス特有の自己管理
意識を徹底させているのかなと思う私です(笑) 

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実際、ここはテン場から30分ほどで着くところですが、出発前にしっかりと
準備をせよ、雉撃ちもお花摘みも覚悟せよ、そのための準備はしっかりと
など南アルプスに登る心構えを教えてくれているのではと、考えましたね(笑)
だから、今回は携帯トイレを各二枚づつ持参していきましたが、幸い使用することは
ありませんでした(笑) 
ボーイスカウトの標語が役に立ったかも 「そなえよ つねに」(笑)




樹林帯をここちよく歩いているのですが・・・

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仙水峠までは、ゴーロの道、○や→の表示がなく??と思うようなことも
ありました。 しかし、木に付けたテープナビやケルンが時々ありましたし、
GPSも持っていたので大した迷いもなく進むことができたのです。

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ところで、天気もよく絶好な山行日和と思われる方もいらっしゃるかと
思いますが、ところがですね。 まず私の体調がおかしくなってしまったのです。
じつは昨夜から一睡もせず、約9時間(トイレ休憩も含め)運転してきた影響か
私の持病の不整脈がはじまり、足取りが重くなってしまったのです。

さらには、こんな晴天でありながら、かなりの強風が吹いていて、とても肌寒く
感じる一日でした。 樹林帯の中でも、ゴーロを歩いているときも冷たい風が
吹いていたのです。

そして、やっと仙水峠まで来て駒津峰方向へ向かう途中で、下山してきた
人の話を聞くところによると、駒津峰から駒ケ岳の稜線はかなりの風で寒かった
と言われ、私の体調や風の影響も考えてその日は撤退をすることを決めたのです
風は東北地方にある爆弾低気圧の関係があったようです。

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仙水峠から見えた摩利支天。 白い雲が速く流れていました。
左に甲斐駒が少し見えますね。

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テン場から見えた摩利支天。

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結局、仙水峠から我々は撤退し、テン場へともどりました。
初日から、風が強いことや、体調不良などでテンションがぐっと下がった
ことで明日はどうするかと悩んで夕食をとりました。

私の体調が回復するのか、明日は風がやむのかなど、我々には
どうすることもできないなかで、せめて体調だけでも回復させたいと
思い、もう19時まえにはシュラフに入って寝ることにしたのです。

テントは風で揺れてます。 しかし、羽毛を増量したシュラフのおかげで
まったく目も覚めずに、心地よく3時半ごろまで寝ることができ、翌朝は
風も収まり、体調も良くなったことで仙丈ケ岳を目指すことに決定したのでした。

そんなわけで、山行報告が後先になってしまいました。

2日目の仙丈ケ岳下山は14時30分すぎ、北沢峠からの最終便16時の
バスには間に合うので急ぎテントを撤収、50分かけて戸台口 仙流荘バス停に
もどり、その日は伊那IC近くのルートインで宿泊して、翌6日に帰松しました。

今回の南アルプス山行は、いい意味でも、悪い意味でも参考になりました。
まず、山が奥深く我々が日常経験している山行とは規模が違うということ。
年齢的にも、一度の遠征で二座登るときは、前泊して体調を整えること。
今回はこのことを再度認識させられましたね。

また、南アルプス行きますか~と問われれば、チャンスがあればと
答えるでしょう。 ただ、そのチャンスをいつ、どのように見極めるかは
我々次第であることも分かっていますが・・(笑)