平成25年8月1日(木) 2日目
 
 
 
二日目の早朝には雨音を聞いていました。 夜中にテン泊用のトイレに行くとき(0時過ぎ)
 
外はガスで全く周りが見えず、ヘッデンの光が乱反射して余計に見にくくなる状態でした。
 
わずか5~60mほどの距離なのにホワイトアウトとはこういうことなのかと思いつつも、
 
「夜中、トイレに出て行方不明」などの見出しを想像して、恥ずかしいという思いと同時に
 
ありうるかもしれない不安にも駆られたのです。 幸い無事にテントに戻れたのですが 逆に
 
今日の天候も心配になりました。 縦走中にガスが出たらと・・・・
 
 
 
そして、早朝に雨音を聞くことで、さらに今日の縦走は大丈夫かと思ったのです。
 
その日の朝食は5時で予約、食事後6時すぎには出発という思いとは裏腹に天候が回復する兆しが
 
みえず「待ち」の状態になってしまったのです。
 
 
 
 
小雨が降ったりやんだりの状況ですが、この画像の時間はすでに10時すぎ、常念岳に
 
向う出発時刻には遅すぎる時間なのです。
 
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槍ヶ岳に向かう人たちの中には、大天井ヒュッテまでとりあえず行こうと この状況の中でも出かけた
 
人はいましたが大部分の人は、あきらめて「待ち」に入るか全く見えない槍ヶ岳をあとに下山する人も
 
いました。
 
燕山荘のオーナーいわく 「この状態は午前中まで続くだろうし、常念への出発時刻は最低限9時には
 
出発しなければならない」 という早い時間帯での情報もありましたので、われわれは燕岳での連泊を
 
すでに決定していたのでした。 同時に雨で濡れたテントを担ぐ負担も減らしたいので、今晩は
 
小屋どまりの手配をして、濡れた道具を乾燥させて身軽にするという思惑もありました。
 
 
 
 
常念岳方向ですが低い雲が垂れこめていました。(そうそう3000m級の山ですから低い雲とは
 
いえませんね(笑))
 
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テン場の状況。 われわれは黒いテントの手前のスペースにテントを張りましたが濡れたまま
 
収納しているので重くなっています。
 
ところでよく見てると登山者はこの天候の中、ぞくぞくと登ってきて、改めてテントの設営や、
 
小屋どまりの手配をしていることに正直驚きました。 みなさん頑張るのだな~と・・・
 
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ところで下の画像の天気はいつごろかといいますと、12時半ごろの天気なのです。
 
午前中は、小雨や強風がありましたが午後になるとなんと青空が見えてきたのです。
 
すると待機していた人たちや連泊する人たち、さらには雨の中を登ってきた人たちとで
 
賑わうようになってきたのです。 われわれも晴天の中、テント、シュラフ等を広げて
 
干す作業をしたのです。 ほかにやることがなかったのです(笑) 
 
でも、周り人たちと話て楽しいひと時でした。
 
 
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槍ヶ岳もやっと顔を出しました。 でもいつまたガスに覆われてしますかわからない状況です。
 
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ところで、われわれはこの山荘にはじめて泊まることになったのですが、今朝早くに連泊を決め込んだので
 
早い時間帯の予約申し込みをしたせいか なんと二人用のタタミ部屋ような寝床が割り与えられたのです。
 
小屋のイメージは大部屋が当たり前だった二人には感激、感激。 でもよく見るとタタミ二枚に毛布3枚、
 
枕が4ケということは、詰め込みもありうるなと思いつつも、まあ一安心といったところでした。
 
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夕食までの時間は有り余っています(笑)
 
晴天も夕方には少しかげりも出て、肌寒くなってきましたのでなにするともなく玄関まで祈念撮影。
 
まったりとした時間を持て余していました(笑)
 
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そして、夕食の時間。
 
この光景をご存じの方は多いと思います。 夕食後にここのオーナー氏によるアルペンホルンの
 
演奏ですね。 わたしは生の演奏を聴くのは初めて? いや、そう昨日と今日とで二回目でした(笑)
 
きのうはカメラを持ち込まずにいましたので写してなかったのです。
 
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そして、オーナー氏の講話の中で山登りの秘訣として、梅干しを持ってくること、ゆっくり登ること、
 
無理しないこと、エネルギーを補給すること等 基本的なことを面白く聞かせてくれていました。
 
この山小屋の独特な雰囲気を持たせていましたね。
 
 
 
 
 
平成25年8月2日(金) 3日目
 
 
そして、三日目・・・・・燕岳~大天井岳~常念岳
 
さあ、今日は本来の縦走を開始する日となりました。
 
ゆったりとした寝床の中で、さぞ眠れたことでしょう~・・・と誰もが思われると思いますが
 
目が冴えて眠れませんでした・・・・(笑) なぜ?? どうも昨日はやることもないので
 
眠りすぎたかもしれません。 それが仇になったようです。
 
しかし、多少の小雨でも追って天気になるとの予報を信じて6時過ぎに出発しました。
 
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まずは小屋脇の登山道を一路常念岳へ。
 
前方はまだガスがかかっていますが天気は回復するようです。
 
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         30分ほど歩くと「蛙岩」(ゲエロイワ)に到着。 蛙に似ているらしいですよ。
 
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ゲエロイワを過ぎたあたりからは青空も広がり、早々にレインも脱いでの縦走になりました。
 
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ここの縦走路は、当初のイメージとして燕岳から稜線歩きのイメージを持っていたのですが
 
現実は意外と厳しく大天井荘へ行くだけでも、2600m級のピークを2~3つほど越えなくては
 
ならないので登ったり下りたりの起伏のある山行になりました。
 
さらに常念岳までの時間も「山と高原地図」の山行時間よりは1時間は多く見たほうがよいと
 
小屋のオーナーも言ってましたがまさにそのとおりでした。 (休憩時間は含みませんので
 
その分さらに増えると思います)
 
 
 
 
 
大下りの頭 
 
ここから激下りに入り、さらに同じほど登り返します。
 
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前方のガスが掛ったところが大天井岳です。
 
上り下りのある稜線です。
 
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大天井岳までのコースが表銀座コースで喜作新道に繋がっていきます。
 
大天井岳の中腹にある登山道を左にトラバースしながら登ると大天荘、右にいくと喜作新道、東鎌尾根へと
 
続きます。
 
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われわれがいま降りてきたハシゴを振り返ってのショット。 さらにわたしの後ろには
 
これより長い登りのハシゴがつながっていました。
 
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ハシゴとハシゴとの中間に喜作レリーフが埋め込まれていました。
 
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大天井岳の中腹からトラバースは、ひたすら石と岩の上を滑らずに、転ばずに登ることが大事でした。
 
重い荷物を背負って登るだけに、写真を撮るだけでも億劫になり撮らずじまい。
 
天気も霞んでいたので余計だったかもしれませんが、せめて小屋だけはと撮ったのがこの写真です。
 
大天井岳の山頂は、この小屋の右がへ10分と書いてありますが、15分から20分はかかると思いました。
 
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この小屋には九時半着、まだ昼食タイムの時間には早すぎたので食べることができず、
 
カップめんとコーヒーで軽い食事をとりました。 われわれも空腹ではなかったですが、
 
まだまだあるアップダウンのことを考慮しての行動食でした。
 
 
 
 
 
 
 
はい、ここで山頂でのショット。 小雨の中でしたがとりあえず記念としてのショットです。
 
2922mの標高、ただその標高と同じ高さを歩いてきたので高度感はあまり感じなかったのは
 
仕方ないかもしれませんね(笑)
 
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大天井岳までのコースはここまですが、これからさらに常念岳へと続きます・・・・・